時砂の王 (ハヤカワ文庫JA) (2007/10) 小川 一水 商品詳細を見る |
極上のSFを読んだっぽいです、どうしよう。SFめっちゃ面白い。
いやはや何となく選んだものがすっごい大当たり。
そんなわけで『時砂の王』という一冊。
自己増殖型無人兵器 VS 人工知的生命体が10万年かけて戦います的な世界観。
26世紀というとんでもない未来が、敵によってほぼ滅亡。
なので、人類は開発した知的生命体を過去に飛ばして、人類の滅亡を防ぐというのが大筋なんですが、いやはやこれが深い。
味方が過去に行くのですから、当然敵も時間移動しちゃうので、どの時代に飛んでも敵、敵、敵。
そこに生じる歴史改変という大きな命題に、主人公である知的生命体は苦悩するのです。
人類が滅亡しないっていう未来のために、歴史改変によって分枝した膨大な数の別の未来と、そこで生きている何百億という人間を犠牲にすることは本当に正しいことなのか。
それを苦悩しながら、それでも過去へさかのぼり続けながら戦い続ける主人公の前に、邪馬台国の卑弥呼が登場し……。
ってなお話でした。
人間か、人類かってのはfAでもありましたよね。
SFっていう世界観に、主人公の苦悩がリアルに伝わってきて非常に濃厚なお話でした。
SFってすげぇってのを感じましたぜ。
っていうか、買ったもの買ったもの大当たりすぎて困るぞ!!
スポンサーサイト